2024年2月11日日曜日

書籍紹介(87歳 現役トレーダー シゲルさんの教え)

私は投資関連本にはほぼロクなものがないと思っているので、滅多に読むことはなかったのですが、この本は直感的に盛られていない希少な本と感じたので購入してゆっくり読んでみることにしました。




冒頭、

バブル崩壊では、10億円あった資産を、2億円まで減らしてしまった。

(中略)

87歳になったいま、資産は18億円まで増え、月6億円を売買しながら、現役トレーダーとして日々相場に挑んでいる。

と、書かれています。


これ、ほんの一握りの堂々たる勝ち組であることは間違いないものの、資産が30年も前から2倍弱にしか増えていないという見方もできます。

これは30年前と現在の物価指数、さらには多くの優良企業の株価が20倍~30倍になっていることを考えれば、そこまで大したパフォーマンスでもないのでは?

いやいや、

もし私なんぞがデイトレードに挑戦したら、フルボッコのサンドバック状態必至なわけで、勝ち続けることが極めて難しい、デイトレードに87歳で続けていること自体が物凄いことだと思ったほうがいいんです。


そもそも一般的な個人投資家が行うべき株式投資とは競技種目が違うと考えるべきですが、デイトレードとまではいかないまでも、日頃から頻繁に売買を繰り返しているような人は、いかに自分が無謀な勝負に挑んでいるのか、よーく思い知らされる良書ではないかと思います。(因みに本書の中で、デイトレードのノウハウはほとんど書かれていませんが、もし書かれていたとしても、それを正しく理解して実践できる人はほとんどいないでしょう。)

将棋に例えれば、羽生善治や藤井八冠とハンデなしで対局するようなものでしょうか。



本書の中でも触れている通り、著者は

「資産を増やすことだけ考えるなら、優良銘柄を長期保有しておく方がいい」

といっています。

では何故、わざわざパフォーマンスの悪いデイトレードを続けるのか?

それは、

お金を増やしたいのは二の次で、株式投資が楽しくて仕方がない。
また、デイトレードが究極の脳トレだとも言っています。

これは正に、株式投資の奥深さを言い得た言葉ではないでしょうか。



少し話はズレますが、優待投資家で有名なプロ棋士の桐谷さんという方がおりますが、期限切れになる前の株主優待券を使い切るために、自転車で全力疾走して対象店舗を駆けずり回るといった光景が、面白おかしく紹介されることがありますよね。

この一見非合理的な行動も、ゲーム感覚で楽しむことができる株式投資の奥深さと言えるのではないかと思うのです。


このシゲルさんや桐谷さんは、最強投資家の域を超えた究極の投資家というべき人達で、そこまで到達するにはまだまだの私は、やはりフツーにやるのが一番と思えたのであります。


※このブログは姉妹ブログ「オッサンなのにコミュ障の映画と読書」において先月UPしたものを大幅に加筆・修正したものです。



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日経平均は今後も上がるのか? はあ?

正直私はあまり関心が無いんですが、先週末に日経平均(225種)が終値3万9098円で史上最高値更新したようですね。