今回は商業施設等ビル附置駐車場の管理運営やコンサルティングを国内外で運営する他、傘下企業で8ヶ所のスキー場運営、那須ハイランドパークなどのテーマパーク運営、カーシェア事業等々、多様な事業を収益の柱とする日本駐車場開発株主総会レポートをお届けします。
日本駐車場開発 定時株主総会(大阪商工会議所 国際会議ホール)
10月23日(木)10:00~ 出席:約180名
事業報告(ナレーション)の後、
質疑応答(順不同で一部を抜粋)
※1問/1回/人とのことだったが、質問はかなり多かった
・テーマパーク開発のM&A・今後の方針などについて
→水道事業・バイオマス事業なども行っているが、インフラも含め自治体と連携しながら、地域の雇用創出など地域を良くしていきたいという考えのもとすすめる。
・2号議案(取締役13名選任)、経験が浅く財務会計が弱体化しているのでは
→今後20年先を考えて抜擢。国籍・性別・年齢・学歴等あらゆる面で多様性を尊重。デジタルについては若い人の方が・・・など全体での最適化を考慮。
・京福電鉄への投資について
→長期金利が上がる予測があったため数十億円調達したが、資金をそのままにしないため、割安な株式を保有したもの。純投資であり業務提携ではない。基本保守的な運用方針であり、実現損益ではないが、配当を含め現時点では30%以上の運用益となっている。
・配当について(今回一気に増配したが)
→中長期的な設備投資の前倒しや、人的資本への投資などバランスをとりつつ配当を増やしてきた。自社株買いよりも増配の方が株価対策になっている。
・株主優待について、QUOカードなどにする考えは?
→株主優待の目的としては株主⇔顧客という、施設を利用していただきたい意図があり、現時点では金券等の優待は考えていない。
会場は年季の入ったコンサートホールのような会場で、多くの人が質問の手を挙げ、回答も的を得ていたが75分でも足りないくらいの内容。
最後に選任された役員・監査役が1人づつ役割を説明しながらの挨拶があり好印象。
今年はテーマパーク事業とゆかりの深い、那須高原ジャージー牛乳を使用したバームクーヘンの手土産。
株主総会は約75分間で終了、15分程度の休憩をはさんで事業説明会
・事業説明会 11:30~12:25 出席:約50名
主要3事業の状況と取り組みについての説明
月極駐車場検索サイトの強化により新規顧客を獲得できたこともあり、前期は過去最高の売上と営業利益。ホテルの人手不足もあり、ドアマン・ポーターなどの駐車サービスやマンションのサブリースにも注力。
・スキー場事業
ゴンドラ等の更新でコスト面が増えているが、それを上回る売り上げの増加で回収できている。最新の降雪機を導入してスキー場のオープンを前倒し。グリーンシーズン(冬季スキーシーズン以外)の売り上げも30%を超えて増えて単価も上昇している。インバウンドがとりわけ白馬エリアで好調。
・テーマパーク事業
新たなイベント誘致や宿泊プランの拡大、さらにSNSでの情報発信やインフルエンサーの活用で来場者数増加により業績は順調。企業や自治体研修の受け入れも。又、SDGS活動として、保護犬の引き取りや里親探しなどを行っている。
質疑応答(順不同で一部を抜粋)
・駐車場開発とスキー場開発の親子上場について
→都心部が中心の駐車場事業と山間部が中心のスキー場事業は領域が異なり、シナジーが出しにくく、利害関係もないため現状は自然な形でこのようになっている。
・サイバー攻撃への対策・見解について
→システムを自分たちで構築するのではなく、Googleなどのパッケージに乗っかっていく方針。又、情報の保管方法の見直しで、盗まれる情報そのものを少なくしていく。
・駐車場検索サイトについて
→個人からの問い合わせが80%ぐらい。現時点で30万件くらいの問い合わせだが、MAX60~80万件くらいを狙えると考えて強化していく。
2253 日本駐車場開発(10/23 終値)
@279 配当利回り 3.23 %
PER 15.64 PBR 4.66
業績推移も配当も安定しているが、再び株価上昇基調にありやや割高。
使ったことはないけど、時間貸し駐車場割引券や日本スキー場開発が運営する温泉施設利用割引券の株主優待というオマケもあるようです。


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