2025年6月24日火曜日

商船三井 2024年度定時株主総会

今回は日本の三大海運会社の1社であり、LNG輸送および海洋事業の分野に強みを持つ商船三井の株主総会レポートをお届けします。



商船三井 2024年度定時株主総会(虎ノ門ヒルズフォーラム)

6月24日(火)10:00~ 出席:約350名



事業報告(ナレーションの後、社長が補足説明)
コンテナ船事業、自動車運送事業、ケミカル船事業の好市況に円安の追い風も重なって増収増益。

対処すべき課題
海運業は市況の変動が激しいので、海運市況との相関性が低い安定収益型の比重を高め、安定的に高い配当を出せるようにしていく。













質疑応答(順不同で一部を抜粋)

・トランプ関税の影響は?
→中国から米国への荷動き減少で400億円(減少?)と試算していたが、現時点では保守的だったと考えている。

・中東情勢(イラン・イスラエル紛争)の影響は?
→現時点での試算は難しく、ホルムズ海峡が封鎖となれば世界経済への影響は多大となるが、今のところは通常通りの運転で、ある程度固定収入も保障されている。

配当政策について
→配当性向30%を目安にするが150円を下限とし、今後変動を少なくするモデルを模索していく。

・取締役の株式保有について
→一定数保有していただいた方がいいという考え。私(社長)自身もまだ少ないと考えており今後株式報酬の割合を高める。

・人材不足(船員の確保)について
→現在9900人おりフィリピン人が6割でインド人も多い。マニラに商船大学を現地パートナーと立ち上げ、独自の教育を行い必要とする船員を確保するようにしている。

・レアアース開発の進捗
→小規模ながら回収するまでには成功しているが、商業化はまだ先。

・給与水準について
→25年度入社の新入社員の初任給は33.7万円で7%上げた。ベースアップも行っている。


その他の質問
・アンモニア船について
・クルーズ船事業のビジョン(にっぽん丸の引退)


最後に新任役員の紹介があり、約120分で終了

質問も回答も有意義でわかりやすいものが多く、又招集通知には手土産がない旨記載されていたが、銀座松崎煎餅などが配布されるなど株主を大切にする姿勢が伺える総会であった。


9104 商船三井(6/24 終値)
@4,730 配当利回り 3.05 %
PER 9.72 倍  PBR 0.62 倍


今期は減配予想だが、見通しは保守的?
配当性向も30%前後で、海運市況に左右されないよう事業の多角化も進んでいることを考えると、将来的な増配による安定高配当となる余地も十分。株価は購入時からかなり上がっているが、これまでの利益の積み上げを考えるとまだまだ相当割安だと思う。

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